1分後何が起きるかわからない、異世界

山年はーりー / 2026/09/11 05:03異世界1分シリーズ#異世界1分シリーズ
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「一分だけ、部屋の電気を消してくれない?」 一人暮らしを始めたばかりの私の部屋で、
遊びに来ていた男友達の修平が、
突然真面目な顔で言った。
 外は激しい大雨。時刻は深夜の2時を回っている。
「え、なんで? 急に怖いんだけど」
「いいから、お願い。スマホのタイマーで一分測るから。
 その間、絶対に声を出さないで」
 修平は有無を言わせぬ勢いで
【01:00】のタイマーを起動し、
部屋の照明スイッチを切った。
 一瞬で部屋が真っ暗になる。雨の音だけが不気味に響く。 三十秒経過。 暗闇の中、修平の荒い息遣いだけが聞こえる。なぜこんなことをするのだろう。
 残り十秒。
 沈黙に耐え切れなくなった私は、
手元にあるスマホの画面をパッと点灯させた。
その明かりが、暗い部屋をうっすらと照らす。 
その瞬間、私は息を呑んだ。
 修平は、部屋の奥にある私のクローゼットのドアを、
外から全力で抑えつけていた。
 ドアの隙間から、何本もの「見知らぬ人間の指」が、
中からこじ開けようと激しく蠢いている。
 ピピピピ、ピピピピ。 
一分を告げるアラームが鳴った。
修平がバッとドアから手を離す。
「……よし、一分経った。俺の勝ち。……じゃあね」
 修平はそれだけ言うと、怯える私を置いて、
逃げるように部屋を飛び出していった。 
直後、静まり返ったクローゼットの扉が、
内側からゆっくりと開き始めた。
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