「夏至の朝、僕はまだ生きている」

不知火 百舌鳥(しらぬい もず) / 2026/06/19 11:49#
あらすじ

夏至の朝、森の中。 1人称と2人称と3人称。 僕は、1人称なのか、2人称なのか、はたまた3人称なのか。 わからない。 僕は、3人称が、大好き。 僕はまだ生きている。 夢を見た。

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​​僕は今日、夢を見た。 気づけば、森の入口にいる。 僕は、好奇心を抑えられず、その森に入ってしまった。 入り口には、階段が見えた。 その階段を上った。 階段の上には人がいる。黒い服を着た男の人が。 幸いその時は、その人に気づかれなかった。 追いかけられることもなかった――― 「お~い! 創太!」 「あ、いたいた!やっほ~」 二人の少年が話している。 「おい、マジでバカ怖えじゃん。呪物が置かれまくってる!」 「だ~いじょーぶ大丈夫!夜じゃないだけいいだろ!」 そう、これは、朝だったのだ。 そして、この日は夏至だった。日が一番長いのだ。 それでも、朝4時30分。 「大丈夫じゃないって!」 「まあまあ、俺が肩組んどいてあげるよ」 ―――僕は、やっと階段を登り切った。 すると、少し広い平場についた。 地面には、石が敷き詰められていた。 そこには、灯籠やら仏像やらといった、呪物があった。 驚いた。 黒い服を着た男の人が包丁を持っていたからだ。 思わず手が震える。 僕は、好奇心を抑えられず、その人の近くに行った――― 「ねえ、不審者とか出たらどうするの!?殺されたり...」 「健斗はほんとビビりだな~ そんなのいるわけないじゃん!」 包丁を持った黒い服を着た男の人が少年たちの背後に行く。 そして、「健斗」はその男に、 ​刺されてしまった。 「... 」 「あれ?ビビりすぎて、しゃべんなくなっちった?」 「... 」 「え?大丈夫?」 「... 」 「健斗!!!」​ ​「... 」 「チッ。お前殺してんじゃん。 こいつのこと殺してんじゃね~よ!!」――― ―――僕は、その殺人事件を見た。 何としてでも、「創太」だけは助けたかった。 それで、黒い服を着た男の人、いやもう殺人鬼と言っていいだろうか―がこっちを向いた。 「チッ。小学生かよ。」 わからない。小学生ではだめな理由が。 創太は僕のことに気づいていなかった。 僕は、咄嗟に走り出した。 来た道をたどり、あの階段を降り、森の入り口まで来たら、 もう、殺人鬼は来ていなかった。 この後、創太はどうなったことか... あああ、やっと夢が覚めた。 気づけば、僕は、心臓を手で軽く抑えていた。 そして、息切れと心拍数がすごかった。 僕は、落ち着くまで、その状態でいた。 目覚まし時計を見る。 「午前5時30分。」 足元を見れば、布団が変な形になっていた。 エアコンのリモコンを見る。 しっかり切れている。 電気は、豆電球、いわば、常夜灯のままであった。 僕は、エアコンのリモコンを机に置いた。 電気のリモコンを壁に掛けた。 ドアを開ける。 下に降りる。 そして、僕は今、この文章を書いている。 ​​​